NPO国境なき技師団(Engineers Without Borders Japan:EWBJ))は、2004年のインド洋地震・津波災害を契機に設立され、土木・建築技術の側面からインドネシア・スマトラ地区の災害復興における技術指導等の支援を行ってきました。また、2011年3月11日東日本大震災が発生、大津波が三陸沿岸域の市街地を襲い社会インフラが壊滅的被害を受けましたが、被災地の復興には膨大な事業と長い年月が必要です。しかし、被災地自治体の土木・建築技術者数は少なく、そこでEWBJは、2012年から岩手県大船渡市、陸前高田市に土木・建築系のシニア技術者を派遣して自治体インフラの復興に寄与してきました。震災後10年目を迎える現在も継続しています。

陸前高田市・気仙川で橋梁桁の残骸を調査する土木技術者

 次に、EWBJは、早稲田大学及び京都大学の現役の大学生による防災教育サークル活動を支援しています。学生たちは「次代を担う子供たちへの防災教育が重要」をモットーに、国内各地の小学校を訪問し、その「草の根的な活動」が高く評価されています。 海外では自然災害が多発しているインドネシアに15年間、フィリピンにも4年間、EWBJと学生が協調し、現地の子供たちへの教育だけでなく、学生自らの国際的意識向上を目途として活動しています。 2021年、コロナ禍で活動は制限されていますが、オンライン伝達などの手段もあり新たな時代を迎えて、EWBJは「災害に強い人づくり、町づくり」のために、これからも活動は続きます。

インドネシアの小学校で防災教育